みなさん、こんにちは今回はエヴァ・ファン・デン・ブルック/ティム・デン・ハイヤーさんの「勘違いが人を動かす――教養としての行動経済学入門」という本を解説していきます。
今回の本を読めば人をうまく動かす方法を教えてくれる
日々の生活の中で、人々の行動や意思決定に影響を与える要因を理解することは、コミュニケーションやビジネス、日常の関係性において非常に重要です。
この記事では、行動経済学や心理学の観点から、人を動かす秘訣をわかりやすく解説します。
日常生活で遭遇する様々なシチュエーションにおいて、人々の行動を理解し、より良い関係を築くための具体的な方法を提供します。
こんにちは今日は「勘違いが人を動かす」という本について解説しましょう。
これは、行動経済学者のエヴァ・ファン・デブルックさんとクリエイティブディレクターのティム・デン・ハイヤーさんが書いた、オランダでベストセラーになった本だよ。
そうなんだ。どんな内容なの?
この本はね、人を上手に動かす方法を教えてくれるんだよ。例えば、オランダの空港にある男性用トイレの話が出てくるんだ。
そこには、小便器にハエの絵が描かれていて、それを見た人は、ハエを狙うようにして用を足すんだ。
そうすると、尿が飛び散るのを約50%減らせて、清掃のコストも減るんだって。
へえ、面白いね。たしか「認知バイアス」っていうんだよな?
そう「認知バイアス」っていうのは、偏見や勘違いが私たちの行動に影響を与えることを言うんだ。
この本では、そういう勘違いを上手く使って、生活を豊かにする方法が紹介されているんだよ。
なるほど。他にはどんなことが書かれているんだ?
人は手間のかかるものより楽なものを選ぶ
例えば、人は楽な方を選ぶということがあるよ。
これはね、僕たちの脳が無駄な努力を避けようとする性質があるからなんだ。
昔は食料が常に手に入るとは限らなかったから、エネルギーを節約することが生き残るために重要だったんだよ。
だから、階段よりエレベーターを使っちゃうのか。
その通り。実はアイスランドでの研究で、ポテトチップスを棚の下から中段に移動しただけで、売上が2倍になった例もあるんだ。
へえ、すごいね。じゃあ、この本を読めば、自分や周りの人をうまく動かすコツがわかるのかな。
そうだね。今回の解説でそんな方法を学んでみようよ。
やった方がいい行動を簡単に、やりたくない行動を面倒くさくする
次は「手間を感じると行動が変わる」という話をしよう。
それってどういうこと?
例えば、ポテトチップスを選ぶ時にね。しゃがんで取るのは手間だと感じる人が多くて、だから手に取りやすい位置にあるポテトチップスを選ぶんだ。
なるほど、ちょっとした手間でも影響するんだな。
そうなんだ。もう一つ例をあげると、イギリスでは下痢止めの薬の自殺が問題になってたんだ。
でも、薬を少量パッケージにして、一度にたくさん取り出せないようにしたら、自殺者が減ったんだよ。
へえ、面倒になるとやめるんだな。
そう。これは楽天カードのサービスも同じで、解約してもまた新しいカードを選ぶのが手間だから、結局使い続けちゃうんだ。
ビジネスでは、やってほしい行動を簡単にして、やってほしくない行動を面倒にするんだな。
その通り。例えば、勉強やジム、読書など、本当はやった方がいいけど面倒くさいと思うことを、環境を整えて簡単にするんだ。
そうすれば、行動力が上がるんだよ。
例えば、ジムや図書館の近くに引っ越したり、教科書を開いておいたり、オーディオブックを使うとか?
そうそう。それに、大きな目標よりも「図書館に行こう」とか「5分だけ勉強しよう」という小さい目標にすると、行動しやすくなるんだ。
なるほど、行動を起こすのに環境や目標を工夫するといいんだ。
「嫌だけどやらなきゃならないこと」と「好きなこと」を組み合わせると行動力が上がる
次はやらない方がいい行動をどう防ぐか、そして嫌だけどやらなきゃならないことと好きなことをどう組み合わせるかについて話そう。
うん、それってどういうことだ?
例えば、勉強中にTwitterを見すぎちゃう人は、Twitterを見終わったら毎回ログアウトするといいんだ。
ログインするのが面倒になって、自然と見る回数が減るんだよ。
なるほど、面倒に感じるとやらなくなるんだね。
そうなんだ。パチンコに通うのを減らしたい人は、普段から電子決済だけを使って生活する。
パチンコをやる前にATMで現金を下ろさないといけなくなるから、それが面倒でパチンコを打たなくなるんだ。
え、本当にそんなことで変わるの?
うん、実際にペンシルベニア大学が行った研究では、ジムに行った時だけ面白いオーディオブックが聞けるグループが、他のグループよりもジムに通う割合が高かったんだ。
すごいなぁ、好きなことと嫌なことを組み合わせると効果があるんだ。
そう。例えば、チョコレートが好きで勉強が嫌いな人は、勉強中だけお気に入りのチョコレートを食べられるようにする。
そうすると、勉強しやすくなるんだ。
なるほど、勉強やジムなどをやる時に、好きなことを組み合わせるといいんだ。
その通り。好きなことをやるのは、嫌なことをしてる時だけに限定すると、行動力が上がるんだよ。
人を動かすには損を強調するのがいい
次は「好きなことと嫌なことを組み合わせる」と「損を強調することで人を動かす方法」について話そう。
どういうこと?
まず、好きなことと嫌なことを組み合わせる方法。
例えば、勉強する時だけ好きなチョコレートを食べられるけど、勉強しないと食べられないルールを作るんだ。
これは、ジムでしか面白いオーディオブックが聞けないようにするのと同じ原理だよ。
なるほど、ご褒美を特定の行動に限定するわけね。
そう。これによって、嫌なことに取り組む動機が増えるんだ。
でも、いつでも好きなことができると、その価値が失われてしまって、動機が減るんだよ。
じゃあ、損を強調するというのは?
人の脳は得をする喜びよりも、損をする恐怖を約2.25倍強く感じるんだ。
例えば、くじ引きで200万円をもらえるかもしれないけど、100万円失うリスクがあると、多くの人が参加しない。
それは、100万円失うことの損失を大きく感じるからなんだ。
なるほど、もしかしたら損を強調すると人が動くんだ。
その通り。例えば、「今買うと1万円お得」というより、「来月には1万円値上がりするかも」と言った方が、人は動くんだ。
これは、損を回避したい心理が働くためなんだよ。
確かに、損をしないためなら動くなぁ。保険をかけたり、閉店整理を見逃せないのも、損を回避したいからなんだな。
そう。だから、何かを買ったり契約する時には、損に惑わされずに、物事を深く考えてから決断するのがいいんだよ。
今日はここまで
とりあえず今日はここまで。
後半の解説は次回のお楽しみに!
みなさん次回の解説も読んでくださいね!
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