アドラー心理学入門 – 人生を前向きに変える方法「もしアドラーが上司だったら」① 小倉広

猫の会社ってなんだよ！

まぁいい、そんな時はアドラー心理学を学んでみるといいかもしれないな。

アドラーは『嫌われる勇気』の著者で有名だけど、社会で起こる困難にどう対処するかを教えてくれるんだぞ。

大変だな。
でも、落ち込むのはできていないことにばかり注目しているからだ。

10回トライして1回成功したってことはそれも大切な成果だよな。毎日遅刻せずに出勤しているのも素晴らしいことじゃないか。

普通だとしてもできていることに、目を向けることが大切だ。

100件のコメントの中に5つの悪いものがあったとしても、
残りの95%の良い部分を見ることが重要なんだ。

そうだな。
今できていることに注目することで、やる気が湧いてくるはずだよ。

営業で1件契約を取れたこと、毎日遅刻せずに会社に出勤していること、それ自体がすごい成果なんだからな！

そうだろう？
もう一度言うけど、成功しないことにばかり目を向けて落ち込むのはやめなさい。

「はいね」は仕事ができないと自分に価値がないと感じていないか？

でも、そんなことはないぞ。「はいね」には大きな価値がある。

「機能価値」と「存在価値」この2つが重要なんだよ。「機能価値」はスキルや資格のことで、会社はこの価値を重視している。

でも、たとえ仕事でミスをしても「存在価値」は変わらないんだ。

「存在価値」とは、ただ存在しているだけで価値があるということだよ。

たとえば、どんなに仕事ができなくても家族や友人は変わらず「はいね」を大切に思ってくれる。
自分の「存在価値」は変わらないんだ。

そういうことだ。
自分の不完全さを認め自分をそのまま受け入れる勇気が必要なんだ。完璧でなくてもいい。

自分の「存在価値」を知っていれば、小さな失敗に心が揺れることはないよ。

ふむ、そういう考え方はよくあるな。
でも、完全な人なんていないんだよ。
みんな何かしら不完全な部分を持っている。

でも、自分にないものを考えるとショックだよな。

それは欲張りだな。
でもな、自分を冷蔵庫だと考えてみるといい。

冷蔵庫を開けると、人それぞれ違う性格や顔、体格のように、いろんな食材が入っているよな。
自分の冷蔵庫の中身で作れない料理を考えたらきりがないぞ。

そうなんだ。
完全な自分を認めるっていうのは、自分の冷蔵庫の中にある食材で料理を作って満足すること。

不完全な自分を認められない人は、自分にない食材ばかり見て落ち込むんだよ。

そうだな。
本当に強い人間とは今あるものに注目して「これでいい」と言える人なんだぞ。

とりあえず今日はここまで。
後半の解説は次回のお楽しみに！